【アレサ・フランクリン】 「ソウルの女王」の生涯と映画「ブルース・ブラザーズの思い出」




いつも読んで頂きありがとうございます。ポーです(@byebyeamaryllis

今朝ラジオを聞いていたら、アレサ・フランクリンさんが危篤ということでとても驚きました。ソウルの女王クイーン・オブ・ソウルとも呼ばれた彼女の音楽を一人でも多くの方に聞いてもらいたいとおもいます。

※2018年8月16日にデトロイドのご自宅で死去されました。享年76歳。素晴らしい歌の数々をありがとうございました。

アレサ・フランクリンの生い立ち 父親も母親も偉大

1942年音楽の聖地とも呼べるアメリカ南部のテネシー州メンフィスに生まれました。このメンフィスで伝説が作られるのかと思いきや、家族の移住と共に幼少期はミシガン州デトロイドで育ちます。

父親が教会の牧師だったことから、幼い頃から姉妹達と聖歌隊としてゴスペルを歌うようになり才能を開花していきました。

父親のC.L.フランクリンは人種差別に反対し、公民権運動に貢献した偉大な人です。また説法がものすごくうまかったことから、彼のラジオ番組が放送され、説法は何十枚もレコードにもなり全米中で聞かれました。

母親も優秀なゴスペル歌手であり、その才能は親ゆずりだったようです。

またアレサだけではなく、姉妹達も歌がうまく姉のエルマ・フランクリンと妹のキャロル・フランクリンも歌手としてデビューはしたのですがアレサのような成功は収められませんでした。

デビュー当初は売れなかった アレサ・フランクリン

今では偉大な歌手のアレサ・フランクリンも、デビュー当初はぱっとしない歌手の一人でした。

1961年18歳のときにコロンビアレコードからデビューするのですが、会社側はジャズよりの音楽を歌わせて万人にうけるポピュラー歌手として売り出そうとしました。

購買層の大多数の白人にレコードを売るためには、ブラックミュージックよりもソフト路線のほうが成功するとの考えによるものでした。

しかし、彼女のあの強烈なパンチのきいた歌唱を封印してしまったので、ヒットしなかったのは当然の結果だったのかもしれません。

この頃の音源もCDで聞けますが、今になってみるとこれはこれで面白く聞けます。でもやはり彼女はなんといってもゴスペル調の歌唱が一番合っています。

クイーン・オブ・ソウルの誕生

 
1966年にアトランティック・レコードに移籍します。
 
ここでアレサ・フランクリンのゴスペル色を全面に出すことにした結果、それが功をそうし大成功します。ここから彼女は一気に、有名ソウルシンガーに登りつめます 。
 
また彼女の成功には、公民権運動の高まりと密接な繋がりがあります。
 
63年のキング牧師のワシントン大行進で最高潮に達した公民権運動は、白人の人々が黒人に対する見方が大きく変化した時期です。
 
これは、黒人音楽に対する見方も変化しました。
 
今までは黒人の歌がヒットすると、それを白人がカバーして、それを白人層が買い大ヒットするという流れがセオリーでした。
 
今では信じられませんが白人が黒人の曲を買うということすら抵抗があったのです。
たった50年程前の話です。
 
67年のオーティス・レディングのカバー「リスペクト」は全米ナンバー1を獲得。この曲は公民権運動のテーマソング的役割も果たしました。
 
彼女は音楽界の常識を歌声で変えた一人なのです。まさにクイーン・オブ・ソウルの誕生です!
 

アレサ・フランクリンはカバー曲もすごい

 
またアレサ・フランクリンの特徴としてカバー曲を多く歌っています。
 
オーティス・レディング「リスペクト」
キャロル・キング「ナチュラル・ウーマン」
サイモン&ガーファンクル「明日に架ける橋」
 
などが代表的なカバー曲ですが、彼女が歌うとまったく別のオリジナル曲のように聞こえてくるから不思議です。
 
歌詞の内容も元々恋愛の歌だったものが、なぜか違う意味に聞こえてきて、その歌詞の世界感をより深く理解することが出来るのです。
 
先日もラジオを聞いていると、そのようなことをDJの人が言っていました。
 
それは村上春樹さんのラジオでした。
 

村上春樹の「村上ラジオ」でも選曲された アレサ・フランクリン

 
村上春樹さんが今年(2018年)FM東京で「村上ラジオ」というラジオ番組を放送し初のDJに挑戦しました。
話題になったので、聴いた方も多かったのではないでしょうか。
 
この番組の中で村上春樹さんはアレサ・フランクリンの「マイ・ウェイ」を選曲しました。
 
村上さんいわく、マイウェイという曲は大げさでずっと好きではなかったそうなのですが、このアレサ・フランクリンのカバーを聴いたとき、「マイウェイ」ってこんないい曲なんだとはじめて気づいたと話していました。
 
アレサ・フランクリンの歌声の魅力が伝わるエピソードだとおもいます。実はこのラジオでまた彼女の曲を久しぶりに聴いていたので、この危篤というニュースがよけいに心に響いたといういきさつもあります。
 

私とアレサ・フランクリンの出会い 大傑作映画 ブルース・ブラザーズ

1981年(アメリカ公開は80年)「ブルース・ブラザース」という大傑作映画が日本で公開されました。
 
ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドが演じるジェイク&エルウッド兄弟ことブルース・ブラザーズの主役二人とともに、数多くのミュージシャンが出演しています。
 
その中に「ソール・フード ・カフェ」なる店の女主人役でアレサ・フランクリンも出演しています。
 
「シンク」という歌を歌いながら、ブルース・ブラザーズの二人に再びバンドを組もうと誘われる、昔ギター弾きで今は店のコック担当の夫と、皿洗いのサックス奏者。
妻であり店の女主人は二人に出て行かれてしまったら店は大変になってしまうし、夫が旅暮らしを始めたら寂しいので、「think シンク(考えなさい)」あんた自分のやろうとしていることをよく考えなさいよ!と歌で説得するのです。
 
もちろん説得もむなしく、女性が望む安定をすて、男達は旅暮らしにまた出発してしまいます。
アレサも「まったく男ってやつは・・」みたいなあきらめ顔をしながらの演技もなかなかのものです。
 
とにかくこの映画でのパワフルな歌声にノックアウトされた当時小学生の私は、アレサ・フランクリンやソウル、ブルースにハマるきっかけになった思い出の映画です。
 
他にもジェームス・ブラウン、キャブ・キャロウェイ、レイ・チャールズ、ジョン・リー・フッカー、
一瞬ですがチャカ・カーンなどの有名ミュージシャンが出演しています。
 
また、スターウォーズのレイア姫でおなじみのキャリー・フィッシャーや、映画監督のスティーヴン・スピルバーグ(カメオ出演)も出演していて楽しめます。
 

共演者も豪華 ジョージ・マイケル キース・リチャーズ

1986年に元ワムのジョージ・マイケルとのデュエット曲「愛のおとずれ」がシングル全米・全英第1位を獲得しました。
 
また「愛のおとずれ」収録のアルバム「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」ではザ・ローリング・ストーンズの同名曲をカバーし、ギターでキース・リチャーズロン・ウッドが参加します。
 
その3人のコラボ映像はウーピー・ゴールドバーグ主演のそのままズバリのタイトル「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」という映画で見られます。
 
このコラボもあり、若い世代にもアレサ・フランクリンの名は知れ渡りました。
 

グラミー賞は20回 ロックの殿堂にも選ばれる

受賞歴もさすがのアレサ・フランクリン。

グラミー賞は20回受賞をしました。すごい!また受賞は逃したもののノミネート数もかなりあります。

68 年〜70年までは3年連続でグラミー賞の最優秀R&B女性アーティストを受賞しました。

87年にはロックの殿堂に女性初の殿堂入りを果たします。とよく書かれていますが、このロックの殿堂自体が86年に創設されたのでまあそうかなと・・・ 

でも、このロックの殿堂も30年以上の歴史が出来ているので、やはりすごいことです!

大統領就任式で3人の大統領の前で歌った 唯一のシンガー!

・第39代大統領 ジミー・カータ

・第42代大統領 ビル・クリントン

・第44代大統領 バラク・オバマ

3人の歴代大統領の就任式で歌を披露しました。もちろんアレサ以外にはいません。

その中でも最も人々の印象に残っているのは、初のアフリカ系アメリカ人大統領に就任したバラク・オバマ大統領の就任式でしょう。

この式典で「マイ・カントリー・ティズ・オブ・ジー(My Country, ‘Tis of Thee)」という1931年までは事実上アメリカ国歌となっていた楽曲を熱唱しました。

父が公民権運動に尽力をつくす姿を見ていた娘のアレサにとって、アフリカ系初の大統領の誕生の式典で歌うことはどんな気持ちだったのでしょうか。

また三人の大統領はいずれも民主党の大統領で、カーター大統領は元牧師さんでした。

アレサ・フランクリンの曲をカバーしたおすすめ曲

ダイアン・バーチ(Diane Birch)というミュージシャンが、アレサ・フランクリンの「デイドリーミング(day dreaming)」という曲をカバーしています。

ホール&オーツダリル・ホールの番組「ダリルズ・ハウス」でダリルと一緒にカバーしているのですが、もうこれは最高です!!!またダイアン・バーチのお父さんも牧師さんです。

音源化はされていないので、「ダイアン・バーチ」 「day dreaming」で検索して探して見て下さい。

この曲、ちょっといつものアレサとは違い、フルートが鳴っていてとても爽やかでピースフルな名曲です。クラブなんかで鳴っていても違和感まるでありません。

若い人にも聞いてもらいたいおすすめの曲です。またコリーヌ・ベイリー・レイもこの曲をカバーしています。

アレサ・フランクリンよ永遠なれ

危篤状態のアレサ・フランクリンの奇跡のカムバックを祈り、この記事を終わりたいとおもいます。
(注・この記事を書いた、数日後にアレサ・フランクリンさんがお亡くなりになりました。)

飛行機嫌いで有名で、日本に来日したことはありません。アメリカ以外の国にも数カ国しか来日していません。亡くなったのも2歳のときに移住してきたデトロイド。アレサ・フランクリンの生き様をかいま見たような気になりました。

41年前の8月16日はくしくも、キング・オブ・ロックンロールことエルヴィス・プレスリーの命日でもあります。
今頃天国で「ロック」「ソウル」キングクイーンが共演しているかもしれません。

これからもあなたの曲を聞き続けます。ありがとうございました。

 
 
彼女の初期有名アルバム5枚組ボックス。アレサ・フランクリン入門には最適なボックスです。
 

 

すべてが最高の映画。アレサ・フランクリンの「シンク」も聞けます。ぜひ一度見て下さい!

 

若い人にも人気のdaydreaming収録の傑作アルバム

 

ダイアン・バーチの傑作ファーストアルバム「バイルブ・ベルト」
2018年には発売10周年で来日もしました。

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ユニバーサル ミュージック (e)

 

では最後まで読んで頂きありがとうございました。

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現役古本屋店員です。40代中年。映画・漫画・アニメ・歌舞伎・落語・小説・音楽全般などが好きです。国内・国際政治や出来事を勉強しつつ、それに関連するものを紹介できたらと思っています。宅建資格挑戦中。最近父になりました。