たくさんのサイトからのご訪問ありがとうございます!
2025年の大河ドラマは江戸時代の版元・蔦屋重三郎を主役にした
「べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜」が放送されますね。
キャストが続々と発表されていますが、
前野朋哉さんも出演されます。
前野さんが演じるのは、江戸時代に活躍した浮世絵師
勝川春章です。
一般的には、あまり知られていないかもしれませんが、
浮世絵界ではとても重要な人物の一人です。
経歴がわかると、ドラマも楽しめますので簡単に勝川春章について書いていきますね。
ではさっそくいってみましょう!
勝川春章ってどんな浮世絵師?
読み方は勝川春章(かつかわしゅんしょう)と読みます。
勝川春章の生年月日や家族構成など、かなり不明な点が多くあまりわかっていません。
勝川春章の師匠は?
幼少期も詳細は不明ですが、宮川派の祖であり、多くの門弟を育てた宮川長春(みやがわ ちょうしゅん)の門人
宮川春水(みやがわしゅんすい)の弟子となります。
寛延3年(1750年※諸説あり)大師匠の長春に仕事の不支払をめぐる刃傷沙汰が起きてしまいます。
春水は師匠が罪人になってしまったので、宮川姓から勝宮川、のちに勝川と名乗ります。
ですので春章も姓を、宮川→勝宮川→勝川と変えているんです。
勝川春章 役者絵に新風を巻き起こす!
明和7年(1770年)一筆斎文調(いっぴつさい ぶんちょう)との合作で
『絵本舞台扇』を刊行します。
この時代役者絵は、現在の歌舞伎の絵看板も描いている鳥居派が主流。
絵柄も形式が決まっていて、どんな役者が出演してもある程度同じ顔で描いていました。
しかし文調と春章は、鳥居派とは異なり一人一人の役者の顔の特徴をとらえて役者絵を描きました。
これがとても評判を呼び、春章は一躍人気絵師となっていきます。
大首絵で迫力あるビジュアル
また春章は人物を半身像で描く大首絵でも有名です。
なるべくお気に入りの役者を間近で見たいという、ファンの欲望を満たしました。
元々あった大首絵ですが、勝川春章の代名詞となっていきます。
勝川派は多くの門弟をとり、役者絵を中心に大活躍。
勝川春好・勝川春英などの、大首絵をさらにアップした大顔絵なども登場します。
これは大首絵でのちに有名になる美人画の喜多川歌麿や
東洲斎写楽に多大なる影響を与えることになります。
またこのあと役者絵は、歌川豊国やその門弟たち歌川派の時代へと移り変わりますが、
勝川派の作風を受け継いだものであります。
あの浮世絵師も弟子だった?!
春章の弟子はとても多いのですが、その一人に勝川春朗という門弟がいました。
この春朗は勝川派としてたくさんの作品を残していますが、師である春章の域を出るものではありませんでした。
のちに勝川派を出て、さらにいろいろな流派に学び自分の絵柄を生涯模索し続けました。
もうわかりましたか?
この人物こそ、今では世界に名を馳せる浮世絵師・葛飾北斎です。
そんな彼も駆け出しの頃は、勝川春章に学んだのです。
どうでしょうか、浮世絵好きならまず誰でも知っている勝川春章ですが
一般的には名前を聞いたことがあるかどうかといったところでしょう。
しかし浮世絵の歴史に与えた影響は半端ではありません。
ぜひ大河ドラマ「べらぼう」でも前野朋哉さん演じる勝川春章に注目してみてくださいね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
(@byebyeamaryllis)