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傑作漫画「我らコンタクティ」のかずきの大好きな映画で、さらにかずきが宇宙で上映してUFOに見てもらいたい映画が、
1980年の日本映画「アフリカ物語」ではないかとこのブログで記事にしました。
その時の記事はこちら
結論から言うとこの「アフリカ物語」が元ネタで間違いないとおもいます。
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アフリカ物語スタート
漫画からの情報が少ないので、しっかり見て見逃さないようにと意気込んで映画上映スタート！
冒頭からアフリカの大地の雄大な風景が写しだされます。動物は狩りをし、
そこにアフリカのサバンナに自然と溶け込む一人の少女が映し出されます。
5分ほどはセリフもなく、ネイチャー番組を見ているようです。
そしてそれは突然起こりました。
少女がヌーの大群に向かって、
「ヒュ〜イ〜、ヒュ〜イ〜」と頭を振りながら体全体を揺らす動作をまじえながら発音したのです。
「ヒュ〜イ〜」「ヒュ〜イ〜」
そして少女は、動物達に向かって「じゃあ、また明日ねー」と手を振り帰って行きました。
まず、えっ、日本語？という衝撃。この映画日本人は出演していないのですが、すべて日本語吹替えのようです。
すごい違和感がありますが、今はそれどころではない。
勝手に「ヒュ〜イ〜、ヒュ〜イ〜」は作者の森田るいさんが、動作に対して擬音をつけたのだとおもっていたので、
冒頭5分ほどでこの映画が元ネタだと確定したことに拍子抜けしてしまいました。
カナエのように「もういいや」と一瞬見るのをあきらめようかとおもいましたが、
ここは気合いを入れて残りの1時間50分を鑑賞しました。
しかしこの映画約2時間もあるのか～（心の声）
映画「アフリカ物語」のざっとしたあらすじをご紹介
アフリカのサバンナに老人と少女が、動物達と共存しながら住んでいる。
そんなある日セスナ機が墜落して、操縦者の男は記憶を無くし助けを求めてさまよい、少女と出会います。
老人には拒否されつつも、少しずつ自然や動物達、少女と打ち解ける若い男。
少女もまた若い男に心ひかれていく。
生活にも慣れてきたころ偶然に男は、草原に廃墟を見つける。
なぜ老人は少女と一緒に文明を拒否して孤独に暮らしているのか？その廃墟に秘密が隠されていた。
そしてその頃、男の婚約者がアフリカに彼を探しにきて、連れ帰ろうと計画していた。
大自然の過酷な食物連鎖と、文明批判などが織り交ざった、
良く言えばとても80年代らしく、80年代でしか作れない映画でしょう。
雄大なアフリカ大陸 ロケ地はどこ？
ロケ地はケニアのツァボ国立公園、タンザニアのビクトリア湖周辺 、
キリマンジャロが見渡せる大サバンナ、噴火口跡はンゴロンゴロクレーターなどで撮影されました。
撮影陣は俳優よりも前からアフリカへ現地入りし、動物の自然で雄大かつ過酷な日常を撮り続けました。
動物はすべて本当の自然のままの現地の動物を撮影したらしいのですが、
子供のサイだけは南アフリカから取り寄せたそうです。
この子サイ、生後５ヶ月の子供とはいえ、体重１トンで体長は２ｍにもなり、危険な撮影でしたが、少女を演じたキャティは臆することなく演技したそうです。
また撮影には「巨象の大陸」（71）という映画監督のサイモン・トレヴァーが協力しています。
この方も経歴が面白くて、幼い頃に親の仕事の関係でケニアで育ち、サファリガイドを勤めていたこともあります。撮影当時もケニアに住んでいて、自宅の庭には象が遊びにくるようなところらしいです。どんな家だ（笑）
「アフリカ物語」の出演陣をご紹介
キャティ（少女）
1964年生まれ。アメリカ人の父と中国・スペインの混血の母の間に生まれる。
モデルとして全日空・コーセー化粧品・ＧＥエアコンなどで活躍し、アフリカ物語で 映画デビュー。
当時15才。この映画で「キャティのアフリカ日記」という写真集も発売しました。
その後30歳にてヘアーヌード写真集も発売しましたが、たいして話題にならず今は引退されているもよう。
しかしこの映画では、褐色の肌にロングの黒髪でとても美少女。
この映画、美しい彼女のプロモーションビデオというかんじで見るとわりと楽しめます。
なんと撮影中には、マラリアにもかかったらしいですよ。
ジェームズ・スチュアート（老人）
まさかハリウッドの超名優の実写映画での遺作が、
日本のサンリオ映画「アフリカ物語」とは誰も思わないでしょう。（その後映画アニメの声優での出演はあり）
思い込みもありますが、帽子をかぶっているシーンも多く、言われないとはっきり言って気づかないです。
戦前・戦後のアメリカの大スター。「素晴らしき哉 、人生!」「裏窓」「めまい」など映画史に残る傑作に数多く出演している。
この映画に出た理由は、監督の羽仁進の熱意と自然讃歌に同意したとのことですが、奥様がWWF（世界自然保護基金）の理事をしていたことも関係があるのかもしれません。
このジェームズ・スチュアートという人は、主演ハンサム俳優には珍しく、奥様一筋で浮いたスキャンダルは一切ありませんでした。キスシーンも大の苦手で、とても真面目な人で人格者だったそうです。
この撮影でも、自ら野生の象に近づき、鼻や体をなでていて、スタッフを慌てさせ驚かしたそうです。
エレオノラ・ヴァローネ（男の婚約者）
この人知らないなとおもい調べたら、
父親がイタリアの性格俳優ラフ・ヴァローネの娘なのだそうです。
ラフ・ヴァローネといえばイタリアネオリアリズモの「にがい米」（49）に出演してこの作品が大ヒットし、
有名になった渋い俳優です。
こんなところで彼の娘の演技を見れるとは・・・。
まあほとんどの方は父親すら知らないし興味がないかも知れませんが、ぜひイタリアネオリアリズモ（戦後に撮られた現実を見つめた作品群）の「自転車泥棒」や「鉄道員」なども機会があったら見て下さいね。
「万引き家族」の是枝監督もかなり影響を受けていますよ。
アフリカ物語を見終わって
で、最後まで見終わりまして、 少女がフラミンゴの大群のなかサバンナを歩くシーンと画面に「終」のシーンも漫画とぴったり合っていました。
また前の記事で書いたのですが、漫画のコマから「帽子をかぶった人と少女と小さい女の子とサイがたわむれているシーン」があると予測しましたが、
小さい女の子ではなく、チンパンジーの間違えでした（笑）そしてこのコマもぴったり合うシーンがしっかりありました。
最後に言えるのは、かずきがこの映画を好きと設定し、
またヒュ〜イ〜、ヒュ〜イ〜というほんの数秒のシーンを印象的に切り抜き、漫画に組み込んだことはすごいとおもいます。
森田るいさんのセンスにやられました。
そうあのヒュ〜イ〜、ヒュ〜イ〜は冒頭５分に一度出たきり、エンディングまで一度も出てきませんでした。
なのでこの映画が名作なので、絶対見てとは言えませんが、
この映画を見ていると「我らコンタクティ」がより面白く見られるのは間違えありませ ん。
私自身もまさかこの映画を見返す日が来ようとは、思いもよりませんでした。ありがとうかずき！
しかし、この映画が宇宙で上映されていたら、ものすごくシュールですね。「アフリカ物語」以外このシチュエーションで流れる映画がすでにおもいつかない。
「2001年宇宙の旅」ではありきたりだし、「カサブランカ」ではかっこつけすぎだし、うーんやっぱり「アフリカ物語」ですね。
とにかく森田るいさんは新作が読みたい漫画家の一人です。また驚かすような作品を待っています。
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最後に個人的 アフリカ物語 名セリフ 名シーン
婚約者が友達の金持ち連中と自宅パーティーを開いていて、「彼をアフリカまで探しに行くわ」と言うと、友達の一人が
「絶対無理よ、だってあなた一日でもシャンパンを飲まずにはいられないでしょ！」
このセリフにはシビレました（笑）
この超わがまま婚約者は、アフリカの地でもトラブルを巻き起こし、ラストもとても重要な役割を担います。
ネタバレになってしまうので、言えませんが気になる方はぜひ見て下さい。私は爆笑してしまいました（失礼）
あと私的名シーンは、記憶をなくした男が看病されているときに、サルとアルマジロが男にイタズラをするシーンがあるのですが、ほのぼのしていて笑えます。
このサルとアルマジロなかなかいい演技をしています。アルマジロには、悲しい出来事も・・・。
おっと、これも気になる方は映画を見てくださいね。
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（＠byebyeamaryllis）