※本ページはプロモーションが含まれています
たくさんのサイトからのご訪問ありがとうございます!
今回は連載中の漫画「血の轍(ちのわだち)」について書いてみたいとおもいます。
一言で言って、「心がなんだか不安定になり」「じとっーと嫌な汗をかく」ような漫画です。
「もう読みたくないな」とおもいつつも「どうしても続きをこっそり読んでみたい」という欲望に負けてしまう、そんな作品です。
この漫画すべての人に大手を振って「おすすめ」できる作品ではありません!
話の核やすべてを書いているわけではないのですが、ネタバレが嫌いな方は読後に記事を読んでくださいね。
みなさんも、この機会にこの禁断の書物を一読するのはどうでしょうか?
本は【聴く】のがトレンド「audible」
\30日間無料体験/
漫画好きにもおすすめの、聴く読書 「amazon audible」
動画視聴などが増え、眼も疲れ気味の毎日ではありませんか?インプットする本の知識は、聴いて・楽しみ・学びましょう!
・12万以上の対象作品が聴き放題
・通勤・通学など移動中や作業中にも読書で時間を有効活用
・オフライン再生可能
・プロのナレーターが朗読で聴きやすい
・30日間の無料体験あり
※体験終了後に月額料金が発生します。契約しない場合は無料期間中に退会して下さい。
「血の轍」の作者は?
「血の轍」の作者は押見修造(おしみしゅうぞう)さんです。
1981年群馬県出身です。
代表作は「悪の華」「ぼくは麻理のなか」「ハピネス」などの衝撃作を次々と発表し、新作を発表するたびに話題になる奇才の漫画家の一人です。
「血の轍」ってどこに連載されているの?
「ビッグコミックスペリオール」誌上にて2017年から連載中です。
単行本は17巻で完結されています。
一気読みにも最適なので、これを機会にぜひ読んでみて下さいね。
PR
「血の轍」のストーリーって?
主人公の長部清一は母親に似て丹精な顔立ちだけれども、どこにでもいそうな、ちょっと気弱な中学二年生の男の子。
父親は普通のサラリーマン、母親は専業主婦でとても美人でスタイルも良く、そこそこの一戸建てに住む中流家庭の家族です。
子供と大人の間で揺れ動く少しやんちゃな友達たちとつるんでいて、思春期らしくクラスメートの吹石さんに想いをよせています。
本当にごくごく普通なんですけど、最初から少し違和感があります。
朝ごはんが変?
それは朝ごはん。
お母さんは「肉まんとあんまん どっちがいい?」と聞きます。
忙しいわけでもなく、申し訳なさそうでもなく、笑顔で
「肉まんとあんまん どっちがいい?」
このセリフ一つで、「あれっ、なんかこの母親変わってるのかな?」とおもわせます。
でも、それが日常になってしまえば、当の本人たちにはいつもの朝ごはんです。
肉まんだろうが、あんまんだろうが、とてもこの家族は普通に見えるし、またそれで家族が良ければ他人が口出しすることでもないのですから。
このへんの絶妙な日常の違和感はそうそう出せるものではありません。冒頭から「うなり」「この漫画ちょっとすごいかも」とおもいました。
歯車が狂いだす
静一の家には、父親のお姉さんとその子供シゲル(いとこ)が週末になると必ず遊びにきます。
このお姉さんもシゲルくんも、どちらかというと他人に遠慮というものがあまりない人たちです。がさつなところもかなりあります。
毎週末くるので、静一は学校の友達となかなか遊べません。
母親も義理のお姉さんなのでとても気をつかいます。静一はやんわりと断ろうとするのですが、母親は満面の笑みで「また来てね」と言うので静一も断れません。
そして夏休みに静一家族やシゲルの家族も加わって、みんなで山登りに行くことになり、そこである大事件が起きます。
だんだんと静かに狂気を帯びてくるストーリー展開。
さらにクラスメートの吹石さんも話に関わりだし、この後どうなるのか目が離せなくなっていきます。
「血の轍」のここがすごい!
この漫画、とても静かな静かな漫画です。展開もゆっくりゆっくり進んで行きます。
幽霊とか化け物とかが出てくるわけでもありません。でもすごく怖いのです。
ではどこが「すごい」から怖いのでしょうか?
作画がすごい
押見さんの画力は作品ごとにどんどんレベルが上がっており、
作画の圧倒的うまさがこの作品を底知れぬ怖さをかもし出しているのは間違いありません。
特に顔の表情や、人のしぐさを中心的に細かく丁寧に描いています。
ですので、すべてを圧倒的なリアル感で描いているわけではありません。
逆に風景などは軽くスケッチしたような絵になっていて、省略された部分もあります。
その強弱が静一の心情を表しているようで、心が揺さぶられます。
そして美しい母親を、本当に美しく描いています。その美しさが、彼女の少しの違和感をより強調する効果を出しています。
またこれは静一目線の母親像なので、その美しさが本物なのか、彼の補修された画像なのかも判らない、
ゆらぎのようなものが彼女の顔に見え隠れしています。
絵のうまさ=面白い漫画だとは私はおもいません。
でも「血の轍」に関しては、お母さんをきれいに描く技術がないと、そもそも成り立たない漫画です。
ですので押見さんでも初期にこれを描いていたら、あまり面白くなかったかもしれません。
今の円熟期にある、画力があるからこその作品でしょう。
それが読める幸せを噛みしめながらページを一枚一枚めくってしまいます。
余計なものを削ったミニマルな世界
なにも考えずに読んだら、この漫画の単行本はあっという間に読めてしまいます。そもそもセリフが少ない作品です。
ですので、コマ一つ一つの顔の表情や描かれている物が情報になります。
この漫画から芽生える感情は、人それぞれで感じ方は変わるとおもいます。それだけ隙間や空間があり、読者にゆだねているといってもいいかもしれません。
先ほど風景や物は軽くスケッチしたものが多いと言いましたが、やけに細かく描かれているものもあります。
静一が母親と長崎屋というデパートに行き食堂で食事をする場面があるのですが、そこのテーブルに置いてある古いカプセル式の占い機(昔はよく置いてあったのですが、もうほとんど見ません)を一コマ描いていたり、
蛸の唐揚げを「必ず頼んでいたよね」と注文して、「一個ちょうだいね」と先に食べる母親の口のアップのシーン。
また静一が学校で少し問題を起こしたあとに、晩ごはんを食べるシーン。
一コマで、晩ごはんを描いているのですが、ご飯、あじの開き、みそ汁などの横に何もおかずが乗っていないお皿が描かれています。
ん、これなんだろ?とおもうと、そのお皿は母親がきれいに魚の骨をとって、静一に身だけを取ってあげる為のお皿だと数コマ目にわかります。
このような、なにげない日常にゾッと背筋が寒くなります。そしてこの何でもない細かいエピソードの積み重ねが、狂気の場面ではさらに怖さを倍増させています。
狂っているのは母?僕?世界?それともすべて・・・
いったいこの話は何なのでしょうか?
いかれた母親から逃げ出すサイコホラーサスペンスなのでしょか?
静一くんの母離れの成長物語なのでしょうか?
もちろんそういう要素の物語だということはわかるのですが、
単純にそうとはおもえません。
私にも答えが出ませんが、私も静一のようにこの漫画について書こうとおもうと、「おっ お お お っっっ うっ」と、どもって何かが喉の奥をふさいでいるかのような気分になります。
もっと人間の根源的なものを描いているような気がします。あるいは、そう感じるのは私個人の問題なのかもしれませんね。
タイトルの「血の轍」の元ネタは?
タイトルの「血の轍」は、1975年発表のボブ・ディラン15枚目の傑作アルバム「血の轍」からとられています。
押見さんの作品は、
ボードレール「悪の華」など「詩人」と呼ばれる人の作品からのオマージュが、私の好みにピッタリです。
↓【Amazonプライムビデオ】のココがおすすめ↓
・プライム会員月額600円でOK(年間プランはさらに割安)←安い!
・対象の映画・アニメ・TVが見放題←作品多数!
・30日間無料体験で気楽にお試し←期間中無料!
・学生ならさらに半額→『Prime Studentはこちら』
【ラジオ】NO.1人気記事↓
2023年【おすすめ】の本当に面白い【ラジオ番組】教えます!ジャンル別にご紹介
【漫画】NO.1人気記事↓
【鬼滅の刃】鬼舞辻のモデルは『マイケル・ジャクソン』さらにその元ネタって何だか知ってる?
【アニメ】NO.1人気記事↓
【新世紀エヴァンゲリオン】の【ジェリコの壁】ってなんだろう?元ネタは古典的名作映画から?
【音楽】NO.1人気記事↓
【シティ・ポップ】国産CITY POPの名盤・名曲おすすめをご紹介!【70年代編】
【スマホアプリ】NO.1人気記事↓
【無料漫画アプリ人気7選】病院の待ち時間が長い!空き時間や暇つぶしに最適で今すぐ読めちゃう
(@byebyeamaryllis)