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2025年の大河ドラマは江戸時代の版元・蔦屋重三郎を主役にした
「べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜」が放送されますね。
※大河ドラマ「べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜」@berabou_nhk Xより
次々とキャストが発表されていますが、
その中でも「えっ？」とおもったキャストが
感動する長編パラパラ漫画でもお馴染み、お笑い芸人の鉄拳さんです。
※大河ドラマ「べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜」@berabou_nhk Xより
顔塗りで、お馴染みの芸人さんなので、素顔（たぶん）で演じるのは新鮮ですね。
そんな鉄拳さんが演じるのは、磯田湖龍斎という浮世絵師です。
一般的にはあまり知られていない浮世絵師ですが、どんな人物だったのでしょうか？
知っていると、さらにドラマを楽しめるとおもいますのでさっそく行ってみましょう！
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磯田湖龍斎ってどんな浮世絵師なの？
享保20年（1735年）〜 寛政2年（1790年）※諸説あり。
難しそうな名前ですが、読み方は磯田湖龍斎
いそだ こりゅうさいと読みます。
土浦藩を治める、大名土屋家出身。
土浦が藩地だったので、日本で二番目に大きい湖
霞ヶ浦から湖龍斎という名をつけたとも言われています。
湖龍斎の絵柄はどんなだったの？
湖龍斎の最初の絵柄は、
当時の人気絵師である鈴木春信（すずきはるのぶ）に影響を受けたものでした。
春信といえば、華奢（きゃしゃ）な美人画で有名な浮世絵師です。
湖龍斎は春信の直接の門下生ではないというのが通説ですが、
初期は鈴木春広と名乗っていたことからも、春信に影響を受けていたことが伺えます。
同時代の浮世絵師なので交流もあったとはおもいますが、詳しくはわかっていません。
柱絵で人気になる湖龍斎
人気の浮世絵師・鈴木春信は明和7年（1770年）に亡くなり、短い絵師活動が突然終了します。
一方の湖龍斎は、柱絵という極端な縦長の構図をもちいる浮世絵で人気を得ていきます。
※wikipedea 柱絵より 作・鳥居清長
そこから徐々に春信風の細身の美人画から、
より肉感的な美人画で自分の絵柄を確立していきました。
『雛形若菜の初模様』は浮世絵のサイズも変えちゃった？
安永5年（1776年）「雛形若菜の初模様」という作品を湖龍斎は描きます。
これは正月に着る新作着物を、遊女が着ている浮世絵で
今でいう新作ファッションカタログ誌のようなものです。
この浮世絵の企画を考えたのが、「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎（横浜流星）です。
版元は蔦屋重三郎と西村屋与八（西村まさ彦）より版行されましたが、
その後西村屋が単独で出しているので、そのへんのゴタゴタがドラマでえがかれるのか注目です。
浮世絵・錦絵の主流のサイズを変えた？
多色刷りの錦絵が流行りだしてからの浮世絵の紙のサイズは、
中判（約27×19.5cm）が主流でした。
しかしこの「雛形若菜の初模様」では大判（約39×27cm）を採用し人気シリーズになったことから
その後の錦絵のサイズが大判が主流となる、きっかけになりました。
このシリーズは当時としても珍しく100点以上の作品があり、
鳥居清長と勝川春山が引き継いだことからも、いかに人気があったことがわかります。
浮世絵師なのに位もすごい湖龍斎
天明2年（1782年）に湖龍斎は仁和寺より法橋（ほっきょう）という僧位を叙せられます。
法橋は絵師にも与えられる名誉ある位ですが、
もしかしたら大名土屋家出身というのも、関係していたのかもしれません。
これの影響か、晩年の湖龍斎は庶民向けの浮世絵から肉筆画の制作にシフトしていきました。
どうだったでしょうか？
浮世絵が華やいだ時代に活躍した当時の人気絵師なのに、春信や誰でも知っている北斎・歌麿・写楽などと比べると
湖龍斎の名前を知っている人は少ないとおもいます。
しかし浮世絵の歴史にとても影響を与えた重要な絵師の一人です。
このドラマでもっと湖龍斎の作品に興味をもってくれる方が増えてくれると嬉しいです。
そして湖龍斎を演じる鉄拳さんの演技にも、注目したいとおもいます。
では最後まで読んで頂きありがとうございました。
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（＠byebyeamaryllis）